ドイツの自然炭酸泉は医療泉「クアオルト」として有名ですが、日本にも全く同じ泉質の素晴らしい療養泉が大分県竹田市の「長湯温泉」にあります。
そして、世界に誇る日本一の炭酸泉である長湯温泉には、健康だけを考え塩素殺菌剤を一切入れず、毎晩全量入れかえ、50mの温泉プールや大きな露天風呂や寝湯などが楽しめる「クアパーク長湯」という温泉施設があります。
クアパーク長湯
今回は、私が開発した中性重炭酸入浴剤を語るうえで欠かせない、長湯温泉とクアパーク長湯についてお話したいと思います。
記事の目次
ドイツの医療泉「クアオルト」との出会い
ダルビッシュ有選手をはじめ、有名アスリートはもちろん、美容家や美人タレントさんなどお使いいただき、大きな話題になっている中性重炭酸入浴剤ですが、ドイツの医療泉クアオルトをモデルに開発したのが、コニカミノルタ㈱を定年退職後の2009年です。
コニカを定年退職する前の1999年、55歳で紫綬褒章を受章した折、陛下のお言葉に感激し、定年後はゴルフなどではなく、日本の健康を救う何かを開発しようと決意したのがきっかけでした。
その2ヵ月後、米国経由でドイツへ廻る14日間の長旅があり、フランクフルトに着いた後、あまりの激疲労ぶりを見かねたのか、バウワーという現地の男に温泉に誘われました。
現地の人たちは健康保険が使え4週間も入院湯治し、あらゆる病気を治していたドイツの「クアオルト」自然炭酸泉で疲労を取ろうと誘われ出かけたのが、バート・クロツィンゲンという温泉病院の街の温泉館でした。
たった2日間でしたが、その温泉効果にびっくり、その晩からぐっすり眠れ、時差も吹き飛び、すっきり目覚めたのです。そして街のいたるところに高齢者が杖を突いて来館し、4週間後の帰りには背筋をピンとして帰る若返りの湯を表す看板があり、心臓の湯とも賞賛していたのです。
特許700件近い発明をしてきた私は、「これだ、これを開発しよう」そう思ってその温泉の湯を汲んで持ち帰り分析をしたのです。
紫綬褒章受章時の陛下のお言葉に応えるのは、この温泉効果の入浴剤を作ろう、
「日本なら健康保険も温泉病院もいらない、どこの家にもお風呂があり毎晩湯に浸かる生活習慣がある、これで病気にならない健康社会を作れるはず」と、直感したのでした。
日本の「長湯温泉」との出会い
定年後は、そうたびたびドイツには行けないと、ドイツの湯と同じ中性の炭酸泉は日本には無いのかと、妻と旅しながら日本中あちこち探しはじめ、全くそっくりな泉質の湯に出会ったのが 2010年5月に訪れた、九州は竹田市の長湯温泉でした。
入浴剤の開発に一段落したあと、その開発のモデルでもありホットタブの開発モデルの聖地、長湯温泉にはたびたび訪れてはいたのですが、地元には誰も知り合いはいなかった私に、この竹田市の当時の市長・首藤勝次氏から電話があり、新宿の蕎麦屋さんでお会いしたいと、そこで私の重炭酸入浴剤開発のお話をし、竹田市と、私の会社が進出協定を結んだのがその後の2015年のことでした、これも神がかった偶然でした。
クアパーク長湯誕生の経緯
私はこの年、株式会社長湯ホットタブを設立し、現地に事務所を設け、長湯ホットタブというブランドの入浴剤の販売を開始したのですが、このあとに市長の首藤氏から、「クアパーク長湯」建設の話が持ち掛けられ、その指定管理者をやらないかという誘いで、「レストランやコテージ建設に加わらないか?」というお誘いを受けたのです、
そして、国の地方創生資金の補助をいただき、市の建設資金と 大分県信用組合からの融資を受けた私の資金で、世界的な建築家・坂茂氏に設計を依頼。
ドイツ式のクアオルト風、クアパーク長湯が完成し オープンしたのが2019年6月でした。自民党総裁になった石破茂氏と坂茂氏を両サイドに、首藤市長(当時)らとテープカットをさせていただきグランドオープンとなりました。
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次回は長湯温泉と、ドイツのクアオルトに共通する、世界に誇る重炭酸泉についてご説明したいと思います。
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